せばすちゃんのバイオリン奮戦記

三十路男はある日思った。「フィドルが弾きたい」と…。
本業はシンセサイザー。バイオリンなど触ったこともない。そんな無謀な漢の物語。

怒涛の不定期連載。
-Visitors-
前のエントリー 次のエントリー

1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< January 2006 >>
+LATEST ENTRIES
+ARCHIVES
+CATEGORIES
+PROFILE
+LINKS
+RECENT COMMENTS
+RECENT TRACKBACK
+OTHERS
戦うフィドラーの元旦
皆様、明けましておめでとうございます。書き始めた頃はフィドルにここまでハマるとは思っておらず、このブログもシンセ系ホームページの1コーナーに過ぎなかったのに、いつのまにかブログしか更新していない有様。余暇の過ごし方もまったく変わってしまいました。ちょっとしたキッカケで、何がどう変わるか判ったもんじゃないですね。何はともあれ、今年も宜しくお願いいたします。今年も戦う三十路フィドラーは突っ走ります。


…なんて新年のご挨拶を書いてみたはいいものの、実際には三十路フィドラーは大晦日からブッ倒れていた。解熱剤を内服しても38度を超える発熱、それに伴う咽頭痛頭痛嘔気。前日に実施された、毎年恒例の大餅つき大会による筋肉痛。くたばっていた所に追い討ちをかけるかのように、職場からの緊急呼集。 ふふ、昨年の不幸を拡大再生産して一日に凝集したかのような素敵な大晦日だぜ。

半分死にそうな体で元旦を迎える。幸い熱は下がったようだが、さすがに体がダルい。皮肉にも外は抜けるような冬の青空だ。しかし、ただベッドで寝ているだけでは、戦うフィドラーは務まらぬ。起きだして、とりあえず一枚。


昨年度、私とともに戦った三本のバイオリン。真ん中の最新鋭・自作バイオリン「Tir-Nan-Nog」も既にニス塗り8回を重ね、春までには完成して我が剣となってくれることだろう。三本あわせても20万を大きく下回る、この業界では最底辺ともいえる価格の楽器ながら、充分以上に私を支えてくれた。今年もよろしく頼むよ。

今年最初の1曲は、Egan's Polka。やはり去年はポルカが一番のメインだったので、この曲ははずせない。発表会でも、満場のパブでも弾いた(弾かされた)想い出の曲だ。窓をすべて開け放ち、ポルカの旋律が元旦の寒空に吸い込まれていく。

今年は、いい年でありますように。
| せばすちゃん | その他 | 18:19 | comments(4) | trackbacks(0) |
ただひたすらに塗りつける
ニス塗りにはいり、バイオリン製作もいよいよ佳境。ここは是非ともカッチョよくキメたいところだが、高い技術を必要とされるところでもある。私のような素人が、初製作のバイオリンのニス塗りをいきなりキメれるわけはないのである。しかし正面から攻めても駄目な場合、斜めから攻めるというのは弱者にとっての正攻法。プロのような技術を持たない者が戦う術としては、敢えて技術では勝負しないというアプローチもアリだろう。


そこで出てくるのが、前述した米Musicmaker's Kits社のWipe-on Varnish Kit。ニスを塗る際の刷毛ムラを無くすことが難しいのなら、いっそのこと刷毛は使わないという、とっても漢らしい方法論だ。こういう考え方は個人的に大好き。


表面を600番のサンドペーパーで処理し、細かい削りカスを付属の黄色いTuck clothにてふき取ってやる。購入先のミネハラの解説では白と黄色の紙の使い方が逆に書いてあるが、どうもこちらが正しいようだ。


そして白い不織布にニスを染み込ませて、これを薄く塗っていく。世に言う「タンポ式」というヤツかな? この方法だと見事なまでにムラが出来ない。実はハギレに刷毛でも試し塗りしてみたのだが、丁寧にやっても刷毛ムラはなかなか無くならないので、かなり有効な作戦だろう。また一層の塗膜を薄く出来るので、オイル系ニスなのに乾きが速いというメリットもある。乾燥したらサンドペーパーがけして再塗布。これを繰り返していく。


上図は10回塗布後。写真では判らないが、表面にはツヤツヤの光沢が生まれ、手触りもスベスベである。手を近づけると、手が映りこむくらい。うっすら出てきた虎杢も角度によって表情が変わる。ちょっと素人の仕事とは思えない。感動モノだ。モノ作りって素敵。

ただ惜しむらくは、ほとんど色がついていないこと。実は塗装のサンプル写真はウォールナット材に塗ったものだったのだが、こんな色が出せると思っていたのだ。どうやらこの木は最初から色がついているのね…木工経験皆無だし、そんなこと知らないモン。とりあえず透明ニスで綺麗にコーティングは出来たみたいなので、今後は色づけも考えていかねばならないようだ。 あとは装飾かな?


…って、オイ。まさか装飾するつもりじゃあるまいな? ド素人の分際で。
| せばすちゃん | バイオリン製作 | 16:20 | comments(4) | trackbacks(0) |
松も明けぬうちから…
昨日はkonさん主催の練習会&新年会。流石は色々なセッションに顔を出しておられるkonさんのこと。呼びかけに応じて参加した人数は、なんと18名。松も明けぬうちから、よくもまぁ物好きがゾロゾロと…もとい、熱心なアイリッシュ愛好家に参加頂けたものだ。おまけに、なんと参加者の中には師匠の名まで。げげぇ、素人練習会じゃないの…? とりあえず徹夜仕事明けの疲れた体を引きずって会場へと向かう。


今回の会場は「地底旅行」。地ビールを飲ませてくれる店なのだが、ここには講堂もあり、定期的に落語の寄席などが行われている。今日はここを借りての練習会なのである。今日は参加楽器もフィドルだけではなく、アコーディオンありバウロンありフルートあり、ブズーキやギターありと、やたら豪華な布陣。しかもkonさんのお声がかりとあって、皆さま超絶技巧だし曲もよく知っている。ハッキリ言って、手も足も出ない。うぅむ…世の中には幾らでも凄い人ってのはいるもんですなぁ。

あと個人的に感動的だった出来事がひとつ。なんと以前の日記に書いた、凄腕の駅前フィドラーさんが参加されていたのだ。おおお、京都のK師匠のお弟子さんだということだけで、名前も知らなかった方と、こうして再会出来るとは…! ぱだわんさんという方なのだが、半年も前にちょっと路上で話しただけの私のことを、ウロ覚えながらも覚えていてくれたようだ。本当に世の中って広いようで狭いね。そして、ぱだわんさんは相変わらず超絶上手かった。すっげぇ…あの腕に達するまでには、世紀がダース単位で要りそうだ。


練習会が終了すると、新年会の始まり。この店のウリである地ビールは本当に美味しかった。フルーティで爽やかな風味ながら、しっかりとしたコクと味。今回の参加者の半数くらいは私は初対面だったのだが、そこはやはり同好の志。話もはずめば、杯も進む。いやぁ、たっぷり堪能させて頂きました。


大トリは、やはり師匠による余興演奏。惚れ惚れするような素晴らしい演奏だ。っていうか惚れるね。しかしよく考えてみると、このブログでも散々「同年輩の男性講師というのがネックだ」みたいなことを書いてきたが、それはそれで良かったのかもしれない。これで美人女性講師なんかだったりした日には、血を見ているに相違ない。


参加の皆様、企画進行のkonさん、お疲れ様でした。まだまだ未熟どころか、それ以下のミジンコ級の私ですが、機会があれば是非また一緒に遊んでやって下さいませ。
| せばすちゃん | ライブ・セッション・練習会 | 00:50 | comments(9) | trackbacks(0) |
バイオリンも色づく季節
先日の日記にも書いたが、私の勘違いで、どうやら今塗っているニスだけでは濃い色はつかないようだ。そこで、色づけを施していく方法を考えてみる。


いくつかの実験の結果、採択した方法はホームセンターで売っている普通の着色ニスを使うという作戦だ。これだととっても安価だしね。このバイオリンは、お金をかけずに作るというコンセプトもあるので、これ以上ニスにコストを割くのもちょっとね。

ニスには油性と水性があるが、なんとなく油性のものを選択。色はローズ。こいつを薄め液で2〜3倍に希釈して、布で薄く塗りつけていく。ここで問題となるのが、このニスは重ね塗り出来ないこと。一回目は上手くいくのだが、2回目を塗ると溶媒が下層のニスを溶かしてしまうようで、ムラムラになってしまうのだ。後ろに見えるわずか20円のハギレが、身をもって教えてくれた事実だ。しかし、重ね塗りをしないと濃い色をつけることは不可能だ。

とはいえ、私もガキの使いではない。「出来ませんでした」では済まされないのである。何とかいい方法を考えなくてはっ。そこで私の脳内エニアックが三日三晩演算を続け、弾き出した結論は、「2種類のニスを交互に重ね塗りする」という作戦であった。要するに油性ニスの薄め液が下層のニスを溶かしてしまうなら、その間に楽器用のオイル・ニスの層を挟んでやればいいだろうということだ。実験してみると、はたしてこれが大成功。単純なことじゃないかと言うなかれ。真理とは単純なモノの中に潜んでいるものなのだよ、ワトソン君。



これが現在のニス塗り過程だ。上段が音楽用のオイル・ニス。下段は油性着色ニスを併用しだしてからの写真。だんだん色がついてきましたな。現在は2種類で計16回塗布している。最終的には、かなり濃い色にしたいところ。でも、いっそこれくらいの色でも個性的でいいかなぁ…。
| せばすちゃん | バイオリン製作 | 22:52 | comments(7) | trackbacks(1) |
狼たちの巣
新年会&練習会の際に、師匠をはじめ何人かの方に「フィドルの会」にも顔出してみませんかと、お誘いを受けた。これは月一回、師匠が主催しているアイリッシュ練習会で、以前にも声をかけて頂いたことはあったのだが、結構レベルが高いと聞いていたので、参加は見合わせていたのだ。ましてや地底旅行での練習会では手も足も出ないダルマさん状態だったので、そんな恐ろしげな練習会に参加出来るわけもない。丁重に固辞したのだが、「大丈夫大丈夫、そんなに怖くないですよ♪」と、むずかる子供を騙して予防接種に連れて行くかのような口調で、数人に取り囲まれて勧誘されたのであった。

昨日がそのフィドルの会の開催日。当初は行くつもりはなかったのだが、こんな日に限って仕事は早く終わるのである。新年会でよしさんも行くって言ってたし、まぁ行ってみるかなと思い立つ。勿論よしさんも私よりも200倍は上手いのだが、人間離れした超絶テクニックを繰り広げる達人たちよりはまだ親近感が沸くのである。会場へ向かう電車に乗り、よしさんの携帯に確認のメールを送る。返ってきたメールには、

「今日はあいにく都合がつかず参加できないんです。頑張ってきて下さいね♪」

なんだとー!? 引き返そうにも、既に電車に乗ってしまったあとである。このままでは狼どもの巣に一匹放り込まれた、哀れな子羊状態だ。くっそぅ、こうなったらハラをくくるしかあるまい。ただでは死なんぞ、一匹でも道連れにしてやるっ。心機一転、意味不明な闘志を燃やしながら会場に向かうが…道に迷いました。 泣きながらkonさんに電話して、建物を教えてもらう。始まる前から前途多難である。


会場に入ると、数人が既に集まっていた。全員が新年会に参加していて、顔を知っている方ばかりだ。おぉ、ちょっと気が楽になったね。徐々に人数が集まってきて、最終的には11人。今日初参加のハープの方もおられた。

練習会は基本的に師匠がリードして、それにあわせて弾いていくスタイル。私がぶっちぎりに初心者なのだが、師匠も私のレベルは判っているので、それにあわせてくれたようだ。テンポもゆっくりめ。私の個人的な課題は、音痴の矯正と、何曲か曲を覚えること。もともと音程はあまりよくないのだが、年末年始にあまり練習できなかったせいか、最近とみに音痴なのだ。あとはあまりにもレパートリーが少ないので、定番曲をいくつか覚えることが目標だ。

音程は最初は酷いものだったが、徐々によくなっていき、後半はかなりマトモな音程だったような気がする。Fanny Powerなんかは結構気持ちよく弾けた気がするなぁ。やっぱり毎日ちょっとでも弾いてあげないと、すぐ駄目になっちゃいますなぁ。

曲を覚えることに関しては、結構イケたように思う。もともと曲は知っているのが多いので、上手い下手はともかく音を採ることを主眼に置く。ゆっくり弾いてくれるので、譜読みの遅い私でも間違いまくりながらも、どうにかついていける。

Inisheer
The South Wind
Elenor Plunkett
Si Bheag, Si Mhor
Fanny Power
Ballydesmond Polka

この辺はどうにか手ごたえは掴めた気がする。次の練習会とかまでには、ちょっとでも弾けるようにしたいね。ジグは音数多いし、リールはやったこともないのでお手上げ状態だが、カッコイイ曲を何曲か知った。「Morning Dew」「Congress」「 The Harvest Home」あたりは、いずれ弾けるようになりたいなぁ。


そして、こういう集まりになるとやはりいるんですよね…変態的に上手い人が。 休憩時間に二人で鬼速セッションを開始する、フィドルとブズーキ。いや〜、本気でカッチョいいです。フィドルの方はクラシック含めてフィドル暦4年だそうな。なんで皆、3〜4年でこんなに上手いかなぁ…オカシーヨ。席が隣だったのでボゥイングとか見させてもらったのだが、手首とか物凄く柔軟だ。う〜ん、刺激になります。

音程も良くなってきたし、調子もあがってきた。お〜し、この調子でイクぜ!! …と思った瞬間、鳴り出す携帯。着メロは「The Blarney Pilgrim」 こ、この音は…緊急呼び出しである。 そう、この日はオンコールだったのだ。これは待機当番のことで、呼び出しを受けたら職場へ急行しなくてはならないのだ。人命がかかっているので、流石にブッチするわけにもいかない。う〜ん、ノッてきたところだったのだが仕方ないね。独り先に退出させて頂くことになった。

私にとっては、すごく濃い充実した練習会だった。私にレベルをあわせてくれていたみたいなので、他の参加者には物足りなかったかも知れないケド。時間があえば、次回からも参加させてもらうことにしよう。


師匠&参加者の皆さん、お疲れ様&有難うございました。レベル下げちゃって申し訳ありませんが、また宜しくお願いします。ちなみに仕事終わって帰ったら3:00でした…バタンキュ。

| せばすちゃん | ライブ・セッション・練習会 | 13:34 | comments(14) | trackbacks(0) |
やたらと暗いポルカ
今年の私の音楽上の目標のひとつは「もっとシンセを弾く」というもの。ありがたいことに、ごく狭い範囲ながらも私の音が好きと言って下さる方々がいて、私の無闇やたらと音数が多く、明るく爽やかで、無意味なまでに豪華絢爛なアレンジは一部で「せばすちゃんサウンド」として認知されている。そんな私の音を応援してくれる方々から、時々不穏なメッセージが届く。「最近フィドルばっか弾いてるけど、今年こそはシンセも弾くんだろうな、ごるぁ」という内容のものだ。(注:かなり脚色はいってます) 

もともとフィドルを始めたのは、私の音楽に民俗音楽のエッセンスを取り入れること。メロディ楽器としてバイオリンが極めて魅力的だったこと。この2つが動機だったので、あくまでも本業はシンセ奏者。そういうメッセージは当然でもあり、嬉しくもある。しかしアイリッシュ・トラッドは知れば知るほどにハマるし、「フィドラー・せばすちゃん」としての道を歩き始めているのも事実。

そこで当然出てくる考えは、トラッドを自分なりにやってみようというアイデアだ。ごくごく自然な流れだね。クラシック曲をロックやテクノでやるのと発想は変わらない。実は発表こそしていないのもの、今まで習った曲のほとんどは何らかの形でアレンジして、シンセとあわせてみているのである。以前に発表したサリーガーデンみたいな感じだ。ただ実際にはフィドルの技術がダメダメなこと。既存の曲のアレンジが苦手なことから、まだ発表できるクオリティのものが出来ないのだ。しかし今回は決意表明もしたことだし、完成度は全然低いが、あくまでテスト・ケースということで一曲公開してみることにする。曲は「The Last Chance」 Aパートのみだ。

サントラ風・「The Last Chance」
(右クリックでダウンロードして聴くか、こちらのページから聴いてね)

なんだかB級映画か一昔前のゲームみたいなサウンドになっちゃいましたなぁ。でもこの太くて重い安直なベースとか、意外に好きかも。ポルカなのに、やたらと重くて暗いのが笑える。もちろん愛器・Zekeでの演奏だ。実は作ったのは11月のアタマなのだが、今頃の公開。演奏技術も2ヶ月前のものだと思っていただきたい。何故、録り直さないかって? そりゃ録り直しても、あまり変わらな…ごにょごにょ。

ちなみにフィドルは微妙に音程をずらした数本の録音をミックスしている。これはデチューンと呼ばれる高等テクだ。決して音程がはずれているわけはない。そこんとこ勘違いしないように。デチューンにしてはピッチが外れすぎとかいう、誰も幸せにならない意見は却下とする。伴奏はシンセ2台とソフトシンセが2台かな? 例によって時間かけてない手抜きデモなので、アラだらけ。でもポルカをこんな感じで演奏するってのも面白くないデスか?


今年は大きく仕事環境が変わりそうなのだが、なんとか時間を作って色々と面白いことをやってみたいものだ。
| せばすちゃん | ジーク(サイレント・バイオリン) | 21:56 | comments(7) | trackbacks(0) |
巨匠の響き
行ってきました、巨匠イツァーク・パールマン公演。以前の日記にも書いたのだが、私の愛器・ベルガラスはパールマン所有のストラディバリウス「Soil」のコピーモデルなのだ。おまけにちょっと雰囲気が似ていると複数の証言もあり、是非とも一度聴いてみたかったのだ。ソーセージみたいな太い指で、甘く厚い音を奏でる世界最高峰のバイオリニスト。いつか倒すリストの最上位に位置する彼の演奏を聴かないわけにはいかんだろう。 漢として。

会場は大阪シンフォニー・ホール。席は2階席だが、ステージ右側の張り出しで、ちょうどパールマンがよく見える位置だ。オペラグラスを使うと手元もよく見える。いよいよ演奏が始まると、まさにもう圧巻。甘く厚い音と聞いていたのだが、音色なんかはもう変幻自在だ。うぉ〜、これが巨匠の響きなのか! 見ていて思ったのだが、彼はすごく楽しそうにバイオリンを弾く。見ていると、こちらまで楽しくなってくるね。席が良かったので、色々なことが見えるのも面白かった。顎当てに顎先が乗ってなかったり、肩当てを使わない、ほぼバイオリンの向きが垂直にまでなるような構え方も面白い。ボゥイングは小指をまったく使わないスタイルのようだ。

今回の公演で使っているのがストラディバリウス「Soil」なのかは判らないが、バイオリンもいい音していた。フィッティングは柘植で、弦はドミナントか? よくは判らないけど、G線が黄色で緑の線も見えた。ふ〜ん、巨匠でもドミナント使うのね。中高域は実に豊かで煌びやかながら、透明感のある音。意外に低域は音量が無いかも。ほぇ〜、面白いね。

J.S.バッハ:バイオリンソナタ第4番
フォーレ:バイオリンソナタ第1番
フォス:3アメリカン・ピース
クライスラー:名曲集

曲目は上記の通り。中でもクライスラーの演奏は特に素晴らしかった。その場で選曲して、パールマンが曲名を告げてから演奏するのだが、お馴染みの「美しきロスマリン」「愛の悲しみ」「愛の喜び」なんかが出てくると会場も盛り上がる。パールマンも軽々と、そして楽しげに演奏。休憩を挟み2時間半におよぶ公演はあっという間に終了。いやぁ満足満足。



私は普段はパンフレットとか買わないのだが、売り場を覗いてみると、なんとパールマンの演奏が11曲も収録されたCD付きでお値打ち価格の1000円ポッキリ。小澤征爾指揮のボストン交響楽団との演奏まで入っている。ハイ、即買いしました。

いやぁ堪能しました。日頃自分が弾いているのが、同じ楽器とは到底思えない素晴らしい音。機会があれば是非ともまた聴きに行きたいものだ。
| せばすちゃん | ライブ・セッション・練習会 | 00:58 | comments(11) | trackbacks(0) |
エンジンに火を入れろ!
今更だが、昨日は今年初のレッスン、第20回目であった。正月明けから、ずっと月曜が休みだったので、今頃になってしまったのだ。でも師匠と顔をあわすのは、なんだかんだで既に3回目なんだけどね。さぁ〜て、今年も気合入れてブッちぎりますかぁ!

チューニングをしていると、師匠が「いい音出てますね」とのこと。最初は愛器・ベルガラスが弾きこまれてきて、いい音になってきたってことかなと思ったのだが、どうも違うらしい。ボゥイングが良くなっていると言われるのだ。むむ、流石は我が師匠…出来る! 実はフィドルの会の際、お隣で弾いていた超絶フィドラーさんのボゥイングを見て感銘を受け、ボゥイングの再チェックを行っていたのだ。最初に習った通りの「幽霊と熊手」。手首の返し。熊手では極力、甲は平らに低く。曲を弾くようになって、つい疎かになりがちな点を注意してボゥイング練習をしていたのだ。しかし、弟子のチューニングを見るだけで、そこまで見破るとは…藤原文太も真っ青ですな。

エアからポルカへと、いつもの様に弾いていく。ボゥイングが改善しているため、弓の返しの際に音が滑らかに出るようになっている。ふ〜む、こういう発見もあるから、自分のレベル以上の練習会に参加するのも無駄にはならないってことかな。ただ楽器の持ち方が半年の間に、少しずつズレてきていたようだ。かなり肩の方にバイオリンが開き、しかも垂直向きなっていたようだ。うぬ…以前に矯正したんだけどな。こういう徐々に出てくる狂いは、自分では判りにくいので厄介ですな。ポジションを修正すると格段に弾き易くなった。

もうひとつ指摘を受けたのが、G・D弦を弾く際に指が横を向いてしまっているということだ。


本来は左図のように、指板手前から見て爪がこちらに向くように指を置くのが理想なのだが、私の場合は右図のように爪が横を向いてしまっているのだ。AやE弦を弾くときはちゃんと出来ているのだが、低弦のみそうなってしまっているようだ。そういえば昔は高域の方が音痴だったのに、最近は低域の方が音痴になったと感じていたのだが、コレが原因なのかもしれない。師匠曰く、始めの頃はちゃんと出来ていたそうなので、途中からついてしまった癖なのだろう。実は思いあたる節はある。おそらく「Kesh Jig」を弾く時にトンネルが上手く出来ないので、隣弦への指の接触を減らすために、自然に爪を外側へ向けて大きなアーチが出来るようにしていたのだろう。これも意識して練習するようにしよう。

新年初めのレッスンは、古い悪癖を捨て去ること、基本を見直すことから始まった。一年の始まりとしては上々だろう。エンジンに火は入った。今年は加速の年にしたいものだ。戦う三十路フィドラーは、ブースト圧1.4kg/cm2で突っ走ります。
| せばすちゃん | レッスン | 00:56 | comments(0) | trackbacks(0) |
往年の名手たち
先日、一枚のDVDを手に入れた。名作との誉れ高い作品にも関わらず、廃盤となっていたものだ。それが今月から価格を下げての再販となった。昨年末から情報を得ていた私はamazonで予約購入、発売日に入手することが出来たのであった。その作品の名は、「The Art of Violin」



エルマン、フランチェスカッティ、ハイフェッツ、イザイ、クライスラー、メニューイン、オイストラフなど、名前くらいは聞いたことがある往年の名手たちの演奏を、映像で収めている素晴らしいDVDだ。おまけにメインで解説を務めるのが、イツァーク・パールマンとイヴリー・ギトリス。イダ・ヘンデル、ヒラリー・ハーンも出てくる。おいおいおい、超絶豪華な布陣ですな。これだけのビッグ・ネームの演奏が一枚のDVDで聴けてしまうのは、非常にお得だろう。って言うか、エルマンとクライスラーに至っては、なんと1926年の映像だ。音源はともかく、よく動画資料が残ってたよなぁ…。映像資料としても非常に貴重なのではないだろうか? 

やはり面白いのは、同じバイオリンを使っていながら、各人で全然音が違うこと。音の作り方や曲の解釈で、こうも表現される音が違うものなのか。今まではただ単にバイオリンの音が好きだったのだが、こういうのを見ると、色々見方が変わってくるね。やっぱりまずプレイヤー在りきなんだなぁ。なかでもブッチギリで私に衝撃を与えてくれたのは、ヤシャ・ハイフェッツ。音源は聴いたことあったのだが、この人の凄さは動画で見ないと判りにくい気がする。それはもう鬼神のような弓さばきです。 「うわ〜ん、怖いよぅ。あんなの人間の動きじゃないよぅ」と、うなされそうな程のボゥイング・スピード。ハイフェッツのあの音は、ああして生まれていたのか〜。ミルシテインも凄かったけどね。彼は見た目とインタビューだけだと、性格悪そうに見える。実際は知らないけど、穏やかで優しそうなクライスラーとはエライ違いなのが面白い。若き日のメニューインもカッコイイなぁ。

書き出すとキリがないので、この辺にしておくが、とにかくバイオリン弾きは一度見ておいても絶対に損はしない一枚だろう。古い音源もあるので、音声はモノラルだが、画質はなかなかだ。2部構成で計113分、日本語字幕つき。これだけ盛りだくさんの内容で、なんと税・送料込み3024円。(by Amazon)


漢なら黙って買っとけ! (女性もね)
| せばすちゃん | CD/DVD/本 | 17:15 | comments(10) | trackbacks(1) |
第二音を縮めよ!
昨日はレッスン第21回目。今年にはいってから勤務体系が変わったため、レッスンを昼間から夜に変えてもらっている。先週はまったく練習が出来ていなかったため、仕事が終わってからレッスンまでの間にカラオケに籠もり、付け焼刃の練習をしてからレッスンに挑む。しかし今日のカラオケのオケは恐ろしく出来が悪かった。曲数はアホほど沢山入っているが、歌う気も失せるようなシロモノだ。控えめに言っても、私が作ったほうが30倍は良いモノ作れると思うなぁ。 何故バイオリンの練習に行ったのにオケの出来が判るのかという声も聞こえてきそうだが、まぁそれはそれ。あれはあれだ。

今日はひたすらジグを弾いた。ジグのリズム出しをひたすらに練習する。前までは「カタ・カタ」のリズムを出せるように弾いてきたのだが、今回はよりジグの揺らぎが出るように2音を短く、3音を長めにとるようにアクセントを改造する。イメージとしては「カダァ・カダァ」という感じだ。今まで通り1音は長く弓を使い、2音は極端なまでに短く使うように練習するのだが、これが難しい! 2音はほんの1cm位しか弓を使わないのだが、ついつい長く使ってしまう。Blarneyは弾き慣れているので比較的いい感じなのだが、KeshやConnaught Man's Rambleになると、ダメダメだ。そこで師匠にフィドルを弾いてもらって、それにあわせて音の長さを拾っていき、体で覚える作戦に出る。今日は次の生徒さんが来なかったので、急遽一時間レッスンになったのだが、ひたすらジグを弾きまくった。最後の方でようやくコツが掴めた気がするが…果たして独りでもリズム出し出来るかなぁ。左手の指の置き方も矯正してるので、いつも以上に音程が不安だし、今週はスケールとリズムの特訓をしなくちゃイカンね。

道は遠く険しいが、恐れ多くも私の目指すのはソリスト。フィドル一本でもノリを出せなくては話にならない。丁寧に反復練習し、まずはジグのリズムを手に入れるのだ!
| せばすちゃん | レッスン | 00:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
情報収集、その他も収集?
このブログでは偉そうに薀蓄を語ってはいるが、実はこのプロジェクトを立ち上げるまでは、まともにアイリッシュを聴いたことは無かったのだ。まぁ多少なりとも音楽には関わっていたので、これがリールでこれがジグという位は知っていたが、曲名が判るのなんて2〜3曲しかなかったのが本当のところ。しかしフィドル仲間の皆さんは実に色々な音源を聴いている。konさん、モハーさん、194さんなんかはかなり色々聴いておられるようだ。うむ、やはり理想となるような音を聴いておくことは、上達するためにもいいことだろう。そう思いたって音源の収集を試みることにする。幸い皆さんがお勧めや定番を教えてくださるので、ハズレを引くことは少ない。おまけに、場合によっては「教えてくださる」だけじゃなく、「教えて・下さる」だったりして大助かりなこと極まりない。本当に有難うございます。


最近入手したのはコレ。泣く子も黙るケヴィン・バークの教則DVDだ。こんな知識の無い私でも知っていた位だから、世界一知名度の高いアイリッシュ・フィドラーかも? やはり大御所だけあって、もの凄く上手い。達人らしく何気な〜く弾いているフレーズでも全然音が違う。凄いなぁ、なんであんなクリアで安定した音なんだろ。あまりにも簡単そうに弾くので、これからフィドルを始めてみようという人をそそのかすには最適なDVDだ。 もちろん画面にあわせて弾いてみようとすると、「出来るか、ボケェ!」と絶叫すること間違いなし。正直、教則用としてはどうかなと思う点もあるが、持っていて損はない一枚…いや二枚だ。


教則と言えば、私は教則本なんてものは一切持っていなかったのだが、幅広く知識を持っているのも悪くはないかもと思い、購入してみることにした。師匠がいるので必要ないのだが、何ごとも実技と座学があるように、より纏められた理論としての知識を持っておくことも役立つことはあるだろう。暇があるときにナナメ読みしてみよっと。 

え、何か毛色の違うのが混じってるって? ははは、気のせいですよ。やだなぁ、もう。いやまぁほら、知識としてより深くアイリッシュを知るにはいいかもしれないじゃないですか。はっはっは…



は?
| せばすちゃん | CD/DVD/本 | 14:54 | comments(11) | trackbacks(0) |
一進二退
レッスンも第22回目を迎えるものの、私は最近ちょっと躓き感を覚えている。練習時間を十分とれないのもあるのだが、どうも前よりヘタクソになっている気がするのだ。私の耳が肥えてきたとか、要求が高くなったという見方も無いではないが、自分の演奏を聴くとそう思えてしまう。こんな想いをフッ飛ばすくらいの気合でレッスンに挑まねばならない所だが、あいにく体調も良くない。年末から続いた咳のせいで肋軟骨を痛めたようだ。しかし戦うフィドラーを名乗っている以上、少々体調が悪いくらいで弱音は吐けまい。 天地がひっくり返ったって弾いてやらぁ、べらんめぇ。 ってなワケで、胸に圧迫固定用のバンドを巻きつけ、消炎鎮痛剤を飲んでレッスンに挑む。

エアはまぁまぁの出来だが、ポルカからが問題。実は今、自己練習で一番の悩みがポルカなのだ。リズムも音の立ち上がりも、メロディの繋がりも気に入らない。師匠は音も立ち上がってきているし、そう悪くないと仰ってくださるのだが…う〜む。もう少しテンポを上げて軽く弾く練習もしてみればとアドバイスを頂いたので、それも試してみるかぁ。ジグは一番弾き込んでいるハズのBlarneyが惨敗。自己練習ではボゥイングの見直しとリズム練習で、結構いい線行ったと思ったんだけどなぁ。まだまだ不安定なのね。ConnaughtとKeshも、まだまだ弾き込みが必要なようだ。痛みも無かったのに、この体たらくとは…がっくし。

うぬぬ…一歩進んで二歩下がるとは、よく言ったものだ。いつも思うが、なかなかアイリッシュ・フィドラーへの道は簡単ではないなぁ。そんな私の心情を見透かしているかのように、師匠がのたまう。「まぁ焦らずにやりましょう。人生は長いですから♪」 うむ、まったくもってその通り。でもね、基本的に私はイラチ(注:関西弁で短気の意味)なんですよね。それに、少々テンションが高い方がいい仕事するんですヨ。 というわけで、焦らずとも全開でもがき続けます。

| せばすちゃん | レッスン | 01:03 | comments(2) | trackbacks(0) |

前のエントリー 次のエントリー